場所:最果ての死火山
吹雪を生む雪雲を越えて、山頂・火口の手前で下山する。
白龍の話を聞いた後から、登り始めて数日。何故登るのかは、途中からよくわからなくなった。
目的はあったけれど、それを途中で放棄した。
火口を見ることを、躊躇し、見ることを諦めた。
何故ここが、冬で季節となってしまったのか?
その原因は山だけでなく様々なところにあるだろうと思うが、山は一因だろう。
そう思うと、冷気を吐き出すその口を見る事が、途端にいやになってしまった。
なので、下山した。
現実を直視し、生み出されている自然の強大さを見ることから、
目を背けたのだ。
この記事にトラックバックする